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バツイチFPのおしゃべりライフプラン 第21号 2007年3月5日発行

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こんにちは。
もう3月。
このメルマガも冬眠から覚めたいと思います。

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「バツ」はやがて「マル」になる!
プラス思考で人生を楽しもう!

連続ドラマにはまりだすとやめられなくなって困ってしまうのでが、このところ、「チャングムの誓い・完全版」「華麗なる一族」「ハケンの品格」の3本は、欠かさずに観ています。
「ハケンの品格」はなかなかおもしろい!
仕事とは何なのかがテーマだと感じます。

ところで、ある雑誌をみていたら、「正社員の品格」というエッセイが目に入りました。「ハケンの品格」を意識したタイトルですが、これがなかなかいい内容でした。
(きんざい フィナン3月号)
そこで、私は「自営業の品格」と題して、書いてみることにしました。
「バツイチの品格」とした方がいいかもしれませんが・・・

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自営業の品格

Mさんはバツイチ時代、まわりから応援され、励まされて生きてきました。
目の前に子どもがいるのです。自分の稼ぎで食べていかねばならないのです。
シングルで生きるということは、仕事も家事も子育ても全部ひとりで背負って生きるということです。
シングルには自分に代ってくれる人がいないのです。

その中でMさんは、もっと豊かに、もっと自分らしく生きていきたいと考えました。
そこで、資格取得に挑戦しました。社会保険労務士は難易度の高い資格です。
ファイナンシャルプランナーも、上級のCFPとなると、合格するのは簡単ではありません。
Mさんは努力しました。そして、資格を取りました。

そんなMさんにいい出会いがあって、Mさんは再婚しました。
夫はMさんを支えてくれました。夫の支えがあったからこそ、退職して、開業しました。
開業当初の苦労は誰でもありますが、Mさんの仕事はだんだん増えていきました。本も出しました。新聞にも顔写真が載るようになりました。

ところが、そんなMさんは次第にまわりから、冷たい視線を感じるようになりました。
友達だと思っていたグループからも、同業者からも。
「バツイチ時代は大変だったよね、よくがんばったわね、自営業を始めるなんてすごいわ」と言われていたMさん、だんだん、その言葉とは正反対のものを感じてきました。

もちろん、仕事を始めて、新しい世界は広がります。たくさんのすばらしい人たちとの出会いもあります。楽しいこともたくさんあります。
しかし、その後ろ側で、冷たい視線を浴びるようになりました。
ひとことでいうと、Mさんは、遊びの誘いも断る、飲み会も断ると、つきあいが悪くなっていって、まわりから浮いてしまうようになりました。

一人自営業は、シングルのようなもの。
経営者であり、営業マンであり、実務家であり、また、事務員であり、ひとりで何でもしなければなりません。シングル同様、代わりがありません。倒れたらおしまいです。
だから、食事会の約束もできません。遊びにいく約束もできません。
旅行も約束できません。
見た目の華やかさとは別に、実態は、そんなこと言っているゆとりはないのです。
ひとりでできることには限りがありますが、受けた仕事はきちんとこなし、評価を得なければなりません。

「明日は仕事ですから、今日は飲みません」
「帰って仕事ですから、これ以上飲みません」
確かに、まわりの人たちはおもしろくないですよね。
「ひとりだけ忙しがって、何様なのだ!」と言葉にならない言葉がMさんには聞こえてきます。
Mさんは、いろいろな会合に行くのがだんだん苦痛になってきました。

Mさんは、ほんとはバツイチ時代と少しも変わっていないのです。
どんなことがあっても、仕事に穴をあけられない、「自営業の品格」を保ちたいと思っているだけなのです。
社会保険労務士は家庭と両立できる仕事だと言っている女性社労士がいましたが、とんでもないことだとMさんは思います。
片手間の仕事ではありません。経営者なのです。

まわりの冷たさにとまどうこともあるMさんですが、Mさんは寂しくはありません。
まあ、寂しく思う暇もないのです。

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というのは、実は、夫が私にしてくれた「作り話」です。
私をみて、こんな作り話をしてくれます。
今の私の状況をよく把握しているようです。
「なかなかうまいね。これで文章力があれば、作家になれるかもね」
などと私は言いながら、夫の話を聞いていましたが、その話をそのまま持ってくることにしました。
「また、僕の話題をそのまま使っている」とあとで言われそうですが・・・

自営業の品格・・・
品格を保とうとすれば、敵を作る。
そんなものなのでしょうね。
「ハケンの品格」でも、そのために、敵を作っていますよね。
あのドラマは、最後には、敵が敵でなくなるというオチだと思いますが。

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