事例8 障害年金はもらえるか

Bくん、Cくんは大学の同級生。3年生の夏休みにドライブへいって交通事故にあい、ふたりとも障害等級1級の状態になってしまいました。
Bくんは4月生まれで、すでに20才になっており、Cくんは12月生まれでまだ19才でした。Bくんは20才になっていたけれど、国民年金の保険料は納めておらず、学生納付特定の手続きもしていませんでした。ふたりは障害年金をもらえますか。


障害年金をもらうには保険料納付要件を満たさなければなりません。
@ 当然おさめるべき期間の3分の2以上保険料を納めているか、
そうでない場合は、
A死亡日の前々月から直近1年間に保険料の滞納がないか
ということです。

Bくん保険料を滞納していましたので、保険料納付要件を満たしません。だから、障害基礎年金はもらえません。学生の納付特例を受けていればよかったのです。特例期間中は滞納とはみなされないので、障害基礎年金をもらう権利がが発生します。Bくんはこの事故では公的年金から障害基礎年金をもらうことは一生できません。

Cくんは20才前の障害でした。20才前に障害の状態になったときは、20才から障害基礎年金をもらうことができます。Cくんはこの障害の状態が続くかぎり、一生障害基礎年金を受けることができますし、20才になったら支払わなければならない国民年金の保険料も免除されます。

この事例からわかったこと

  @障害年金をもらうには、保険料納付要件を満たさなければなりません。
A20才前障害は、20才になったら障害基礎年金の受給権が発生します。
B学生納付特例の手続きは、障害年金のことを考えるといかに重要かがわかります。