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知っておきたい年金のはなし     創刊号 2003年3月12日発行

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はじめまして

「女性のための年金相談室」の菅野美和子です。
登録していただいて、ありがとうございます。当面、月に2回の発行を目指していきたいと思います。

このメールマガジンは、年金についてもっと知りたいという方におすすめです。それから、年金なんて関係ない、どうせもらえないと思っている方にもおすすめです。年金は老後の話ではなく、実は若い人ほど考えてみてほしいことなのです。保険料を支払っていなくて、年金がもらえなくて、つらい思いをしている人がいるのも現実です。

これだけは知っておきたいという年金情報をお届けする予定です。
年金のこと、まったくわからないという方にもわかっていただけるように、「わかりやすく」を第一にしますので、ご了承ください。

Webページ上で、創刊準備号を読んでいただいている方には重複しますが、創刊号ですので、自己紹介とWebページのアピールをします。

◆自己紹介
社会保険労務士、ファイナンシャルプランナーとして、事務所を開いています。ずっと以前からこの仕事をめざしていたわけではなく、寄り道をたくさんしながら、ここまでやってきました。寄り道分、いいことがあるのかなと思っています。
人前で話すのは苦手な私でしたが、現在の仕事の中では、セミナー講師の仕事が一番好きです。
B型。乙女座。旅行とパソコンとハリー・ポッターが好き。年齢?

◆Webページ「女性のための年金相談室」の紹介

タイプ別年金Q&Aを掲載。無料で相談できるメール相談室もあります。原稿からページの作成までひとりでしています。
http://homepage2.nifty.com/miming2/
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創刊号の話題は、公的年金制度のしくみです
★★★ あなたはどんな家にすんでいますか? ★★★
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自分の住んでいる家のこと、わかっていますね。木造で2階があって、部屋はいくつあってとか。
公的年金制度も実は「家」なんです。
実際に住んでいるすまいのことはだいたいわかります。しかし、年金制度という「家」となると、いったいどんな「家」に住んでいるのか、よくわからない人が多いのではないかと思います。

●年金制度は2階建ての家
わかりやすくたとえると、年金制度は2階建ての家です。ただし、1階しかない家に住んでいる人もいます。2階建ての家に住んでいる人もいます。屋根裏部屋つきの2階建ての家に住んでいる人もいます。2階が大きくて、3階建てみたいになっている人もいます。そして、家の大きさもまちまちです。

●1階は誰でも共通
国民年金、厚生年金、共済年金、あなたが加入しているのは、どの年金ですか。どの年金に入っていても、誰でもみんな国民年金に加入していることになっているのです。(ただし、年齢による要件あり)加入している年金制度がちがっても、1階は共通している、つまり、1階は同じように設計された家に住んでいるということです。

●お給料からは、厚生年金の保険料しか引かれてないよ!
そういうあなたも国民年金に加入しているのです。「国民年金の保険料」としてお給料から引かれてはいませんが。

●1階建ての家と2階建ての家、私はどちらの家に住んでいるの?
厚生年金に入っている人は、2階建ての家に住んでいます。ですから、年金をもらうときは、1階の国民年金部分と、2階の厚生年金部分を両方もらうことができるのです。国民年金だけの方は、平屋に住んでいるので、年金をもらうときも、1階の部分しかもらえません。
共済年金に加入している人は、厚生年金を共済年金に読み替えてください。

●とうことは、1階しかない人は、2階のある人に比べて、もらう年金も少ないとういこと?
そういうことになります。国民年金しか入っていない人は、厚生年金に入っている人に比べて、受け取る年金は少ないです。1階の年金、基礎年金といいますが、基礎年金の計算の仕方はどの制度に入っていても同じです。国民年金にしか入っていない人は、基礎年金のみ、厚生年金・共済年金に加入している人は、その上に2階、つまり上乗せがつくのです。

●では、厚生年金基金ってなに?
これは、2階部分のさらなる上乗せです。基金に加入している会社に勤めている人は、厚生年金だけに加入している人よりも年金が多くなります。会社が従業員の福利厚生を考えてお金を出していると理解してください。
これが、屋根裏部屋つきの家です。屋根裏部屋といったのは、3階とまでは言えないことが多いからです。しかし、加入期間や加入している基金によって、3階建てといっていいほど、たくさんの年金をもらっている人もいます。基金にはいっている人は、屋根裏部屋つきの家、厚生年金だけの人よりも、ちょっと大きな家に住んでいるのだと思ってください。

●大きい家、小さい家の違いは?
平屋であっても、2階建てであっても、家の大きさは、人によって違います。それは、年金制度に加入していた期間などの違いです。2階部分の年金は、もらっていたお給料の金額によってかわってきます。つまり、加入期間が長いほど、もらっていたお給料が多いほど、2階部分の年金は多くなるしくみになっています。くわしいことは、今後ご説明します。
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あなたが住んでいる年金制度という家の形、みえてきましたか。
しかし、年金制度という家は、「忍者屋敷」のように、複雑な造りなのです。思いがけない落とし穴があったり、秘密の部屋があったり、知らないと損をしてしまうこともたくさんあります。これから、ごいっしょに、「忍者屋敷」を調べてみましょう。