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知っておきたい年金のはなし    第148号 2007年5月21日発行

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ある会社に2人の社員が入社しました。赤井さんと青木さんです。
社会保険に加入するので、赤井さんは、さっそく自分の年金手帳を持ってきました。オレンジの手帳です。 青木さんは年金手帳を紛失していました。
こんな時は、再交付の申請をします。失くしたものはしかたないですからね。
青木さんに再交付された年金手帳は青色でした。
「年金手帳は名前によって、色が決まっているのですか?」

実はまじめにこんな質問をされたことがあります。
たまたまだったのです。赤井さんはオレンジ、青木さんは青。

さて、年金手帳の役割は?
今日は、年金手帳についてのお話です。

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第148号 年金手帳
★★★ 何も書いていなくて大丈夫? ★★★
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美代子さんは、子育ても一段落して、パートで働いていましたが、働く時間が長くなり、今月から社会保険に加入することになりました。
年金手帳を持ってくるように会社に言われ、会社に提出しました。
しばらくして、健康保険証といっしょに年金手帳を返してもらいましたが、年金手帳には何も書いてありません。

今まで年金手帳をよくみたことがありません。よくみると、国民年金の記録欄には、記載がありますが、厚生年金の記録欄には何も書いてありません。独身のころ、会社勤めもしていて、厚生年金にも加入していました。
今回も、厚生年金に加入したのに、厚生年金の記録というページには何も記載がなく、美代子さんは、心配になってきました。

●20歳になったら国民年金 20歳になって国民年金の資格取得(加入)の手続きは必要ですが、手続きしない場合も、強制加入ですので、年金手帳は送られてきます。 ●18歳で会社に就職した場合

この場合は、会社が社会保険事務所に資格取得の手続きをするので、会社を通じて、年金手帳を受け取ることになります。

●基礎年金番号

年金手帳には、基礎年金番号が書いてあります。これは一生使うもの。同じ番号で年金の記録を管理します。
年金手帳は、「国民年金の被保険者である身分を証明する手帳」です。

●記入は自分で

記録を記入するページがあります。
国民年金の手続きを取った場合、記入してもらうこともありますが、厚生年金に加入した場合は、社会保険事務所で記載するわけでもなく、会社で記載するわけでもありません。
忘れないように、自分で記録をするいうことです。
時々、「何も書いてありません」と言ってくる人もいますが・・・

●年金手帳を失くしてしまった

いつでも再交付の申請ができます。
厚生年金に加入するときは、「再交付申請書」を会社に提出します。
国民年金加入中の場合は、自分で国民年金課へ提出しましょう。

●名前が変わった

氏名変更届を出しておきます。
年金手帳を添えて、会社に変更届を出しましょう。

●住所が変わった

厚生年金加入中の人が転居などで住所を変更した場合は、必ず、住所変更届をだしましょう。
「ねんきん定期便」がはじまります。住所が異なっていると、お知らせが届かないことになります。(ねんきん定期便は3月より一部先行実施されています)
青い年金手帳には、住所を記載するところがありませんが、転居した場合は、必ず、住所変更届を出しておきましょう。

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昨年の9月までは、厚生年金に加入するとき、必ず、年金手帳を持って社会保険事務所に手続きに行かねばなりませんでした。年金手帳の受け渡しが意外に大変で、「コピーじゃいけないのですか」とたずねても、絶対に、現物を持ってきなさいという対応でした。(社会保険事務所ごとに違った対応だったとは思いますが)
その根拠は、厚生年金法施行規則に「提出された年金手帳を確認する」と書いてあるからですね。

ところが、昨年の10月からは事業主が確認すればよいとなって、社会保険事務所に年金手帳を持っていかなくても手続きできるようになりました。
これは、らくになりましたね。
年金手帳のやりとりに、時間もかかっていたからです。
最近は、コピーをファックスするなどで確認していますので、簡単です。

しかし、あんなに年金手帳そのものでなければ手続きできないとしていたのは、なんだったのかと思います。コピーでも問題ないのだということですね。

ちなみに、一般的に、年金手帳は身分証明書にはなりません。記載されている内容が、身分証明となるような内容ではないからでしょう。