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知っておきたい年金のはなし    第188号 2008年8月1日発行

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たった1ヵ月の加入期間の不足で「無年金」となっていた方に、加入記録がみつかって年金をもらえるようになったというニュースがありました。
社会保険庁の入力ミスだったそうです。
もらえるようになったからよかったという話ではないと思います。
ずっと無年金で生きていかねばならないという精神的苦痛を受けておられたのですから。

さて、間違いが訂正された年金は、いつ受け取ることができるのでしょうか?
次回の振込から訂正?
いいえ、違います。
ずい分、長くかかるものなのです。

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第188号 年金記録の訂正
★★★ いったい、いつもらえるの? ★★★
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澄子さんは75歳です。
澄子さんの時代は、女性は55歳から老齢厚生年金をもらうことができました。
澄子さんも55歳から老齢厚生年金をもらっていました。

ところが、特別便が届き、記録を確認したところ、厚生年金加入期間が2年消えていることがわかりました。
幸い、すぐに確認できて、今年の1月に記録を訂正しました。

しかし、いつまでたっても年金額が変わりません。
いったい、いつになれば、増えるのでしょうか。
過去の差額はどうなるのでしょうか。

●記録の訂正

記録を訂正する場合、年金開始時期にさかのぼって、年金額は訂正されます。
そして、差額を受け取れます。
澄子さんは20年分です。

●年金時効特例法ができた

本来、5年以上前の年金は受け取ることはできません。
時効は5年です。
しかし、国の責任なのに受け取れないのはおかしいですね。
そこで、年金時効特例法が成立し、年金開始時期にさかのぼって差額が支給されます。

●半年から1年

年金額の訂正は、当初は半年程度だと説明がありましたが、今は、1年間待てと言われます。
1年以内には年金額を訂正することになっているので、澄子さんも12月支給分では、新しい年金額で受け取ることになるはずです。

●そこで受け取れるのは、過去5年分

12月から受け取れるとして、そこで支給されるのは、過去5年分です。
12月は10月分と11月分の年金を受け取ることになっていますので、その2か月分を合わせて、過去5年分の差額があわせて支給されます。

●どうして5年? 全部で20年もあったのよ!

年金時効特例法による差額は、法律が別なので、別に支給されるのです。
ですから、澄子さんの15年分の差額は、また後日に振り込まれます。

●後日とは?

さらに半年はかかると言われています。

●それは大変!

そうですね。受け取るまでに死亡したら、せっかくの差額を本人が受け取ることができません。

●未支給の年金

本人が当然受け取れるはずだった年金は、「未支給の年金」として遺族が受け取ることになります。
ただし、対象となる遺族がいればの話です。
誰もいなければ、せっかく記録が訂正できたのに、もらえなかったということです。

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澄子さんは1人暮らしです。子どもの世話になっているわけではありません。
年金をもらうまで絶対に死ねないですよね。

もっと早くしてほしいですね。
なぜ、もっと早くできないのでしょうか。

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今回は短いメルマガです。
このところ、体調が悪かったので、仕事が山のようにたまっています。
あまりに暑くて、クーラーをつけっぱなしで寝たことが原因のようです。

体調が悪いといっても、休むことができないので、薬をたくさん飲み、今日は点滴を打ちました。点滴を打ったあとも、1日中外まわりでした。
家事はできなくても、仕事ができないのが困ります。
やはり、元気が一番です。
みなさんも気をつけてくださいね。