第3回 マネープランは公的年金プラス自助努力で!

◆個人年金で不足金額対策を

公的年金はセカンドライフの土台となります。厚生年金基金など企業年金のある人は、さらに上乗せとして期待できます。しかし、不足する金額や、ゆとり資金は、早めに計画的に用意しておきたいものです。預貯金・保険・金融商品での運用など、方法はいろいろありますが、そのひとつは個人年金保険の活用です。

個人年金保険は種類が豊富です。特にしくみやリスクをしっかり理解した上で検討したいのは「変額個人年金保険」や「外貨建て個人年金保険」です。

◆公的年金の支給開始年齢を考えて

生命保険会社や郵政公社などで取り扱っている個人年金保険。年金の受取期間でおおまかに分類すると、生きている限り年金を受け取れる「終身年金」、5年、10年など最初に契約した一定の期間受け取れ、受取期間を残して死亡した場合は遺族に一時金が支払われる「確定年金」、一定の期間を定めるのは確定年金と同じでも、死亡すればそこで終了する「有期年金」という3つのタイプがあります。保険料は、終身年金が一番割高で、有期年金が一番割安になります。

どのタイプがよいのか、自分のライフプランにあわせて考えます。65歳定年を義務づける法律も検討されていますが、60歳で退職し、65歳から年金の支給開始という人は、空白の5年間を補えるようなタイプを選ぶことも大切です。また長期にわたって安定した年金がほしいという場合は15年などの確定年金や終身年金を検討しましょう。

◆必要な年金額と支払える保険料

保険に加入するときに大切なことは、必要な金額はもちろんのことですが、支払える保険料をよく考えることです。短期間の中途解約ではほとんどの場合、損してしまいます。支払える保険料で、無理のない計画をたてましょう。子どもの教育費が必要でなくなったら、2本目に加入し、年金を増やすことも考えます。リスクを分散させるために、ひとつの保険ですべてを考えるのではなく、異なる保険を組み合わせることも大切です。

生命保険料控除を活用するのも、お得な方法。個人年金保険料控除を利用すると、保険料を年間10万円以上支払っている場合、税率10%の人は5千円、税率20%の人なら1万円の節税になります。ただし、これを利用するためには、保証期間が10年以上など一定の条件があります。変額個人年金保険の場合は、利用できません。

個人年金保険は長い間おつきあいする保険ですから、家計にしめる保険料負担がどうなのかも、あわせて検討しましょう。あとで、「こんなはずじゃなかった」ということにならないために。