第4回 生命保険を見直す


◆加入している保険の内容、わかっていますか?

「いったいどんな保険に加入しているのか、自分でもよくわからない」というのはよくある話。確かに加入するときは説明も受けるし、細かい字がいっぱいの「約款」も届きますが、時がたって忘れてしまうことも。一度、すべての保険証券を調べてみましょう。

生命保険の死亡保険には、定期保険、終身保険、定期付終身保険の3つのタイプがあります。定期付終身保険は一定の期間だけ保障を大きくするタイプ。図1の例では、60歳以降に死亡すれば200万円の保障しかありません。

入院保障はどうでしょう。しっかりみておきたいのは、1日分の給付金額だけではなく、何日分の保障があるのかということ。短期の入院なら貯蓄でまかなえますが、長期入院となると、たよりになるのが保険です。あなたが加入している保険は、長期入院でも大丈夫?

◆セカンドライフでは医療や介護を中心に

必要な保障額は子どもの成長とともに減っていき、子どもが独立すれば夫婦だけの生活です。どちらかが死亡したとき、残された配偶者にどのくらいお金を残す必要かあるかを考えてみましょう。年金や貯蓄があれば、生活費として何千万円もの高額な保険は必要ないでしょう。ただし、遺産分割で家族での争いを防ぐための活用や相続税対策としての生命保険加入は別枠で考えます。

セカンドライフで重要なのは、死亡保障よりも、病気になったり介護を受けるようになったときのこと。入院すれば、差額ベッド代など保険のきかない費用や様々な雑費がかかります。

また、あなたの入院保障は、一定の年齢で終わってしまうタイプではありませんか。60歳以降これからというときに、保険期間が終了してしまうタイプもあります。

入院はしなくても、在宅で介護をうける場合にもお金がかかります。介護保険は1割負担。介護保険を利用して施設に入っても、費用がかかります。介護にそなえてお金を準備しておくことも大切です。介護費用に備える保険もあります。

◆生命保険の見直しは長期的な視点で

安い掛け金で加入できる職場の共済制度などは、退職後も引き続き保障が得られるのかを確認します。会社を辞めるなど、生活スタイルがかわっても、最低必要な保障が続くような保障プランを持っておきたいものです。保険料の節約も家計にとっては重要ですが、やはり大切なのは保障内容。必要な保障を準備しておかないと、困ったときにもっと困ったことになってしまいます。保険の見直しのポイントは、先まで見通した必要な保障が準備できているかということです。

生命保険は、契約したいと思っても、病気があると加入がむずかしいものです。生命保険の見直しは、元気なうちにきっちりやっておきたいものですね。