第8回 10万時間を活用する!


◆お金・元気・生きがい

セカンドライフのキーワードは、「お金・元気・生きがい」です。元気があってもお金がなければ困りますし、お金があっても健康でないと、せっかくのお金を生かすことができません。では、お金があって、健康であれば、十分かというと、そうではありませんね。

60歳から80歳までの20年間に誰もが持つのは「10万時間」の余暇時間だといわれています。現役のころは、週末には何もせずにゆっくりすごすのもいいものでしたが、退職後は毎日が日曜日。何もすることがなければ、そのことによって、健康までも失う恐れがあります。セカンドライフに向けては、お金だけでなく、生きがいについても考えておきましょう。セカンドライフでは、在職中には不足していた自分の時間がたくさん持てます。10万時間を、いきいきと過ごしたいものです。

◆「24時間時計」が作れますか?

そこで、24時間時計を作ってみましょう。昨日の1日を24時間時計に記入する、これは簡単にできますね。では、退職後の24時間時計はどうでしょう。24時間全部を埋めることができますか。朝食の時間、昼食の時間、夕食の時間、睡眠時間はすぐに書けますね。それ以外の時間を、自分のやりたいことで埋めることができますか。

趣味もたくさんあって、やりたいことがたくさんある人はそれで安心。自分の夢が実現できるように、お金で困らないように、しっかりプランをたてましょう。でも、仕事中心の生活をしていると、なかなか「自分の夢」や「生きがい」を考えられないものです。

◆自分に対して投資する

投資とは、金融商品でお金を運用することばかりではありません。自分に投資することも大切です。

「おとな教育費」と考えてみましょう。将来の自分のためにお金をかけてみてもいいものです。退職後の収入につながるような趣味であったり、技術であったり、資格であったり、それらは、すぐに準備できるものではありません。早いうちに準備をはじめて、しっかり身につけて、退職後、年金を生活費のベースにして、収入にもなるし、生きがいにもなる、そんなことができればいいですね。60歳以降も会社員であれば老齢厚生年金はカットの対象になりますが、自営業なら、どんなに収入があっても年金がカットされる心配はありません。

どんな金融商品に投資するより、価値があるかもしれません。収入にならなくても、生きがいづくりになって、それで元気にいきいきと暮らしていけたら、これにまさることはありません。自分への投資、考えてみてくださいね。